ツネノチャダイゴケなど
その日、山へ入るため車を止め、準備をし、さて山へというときにふと足元を見ると、大きなキノコが目に入りました。その時は種類がわかりませんでしたが、帰って図鑑をながめていると、ハタケシメジのようなのですが、図鑑では、ひだは直生、湾生またはやや垂生し、とありますが、今回見たのは、いちじるしい垂生なのでハタケシメジとは違うのか、自信がありません。
今日歩いている場所は、コチャダイゴケを多く見かけますが、今回はツネノチャダイゴケを見つけました。コチャダイゴケは直径1mmの茶色い小塊粒を持ち、ツネノチャダイゴケは直径1mmの白い小塊粒を持ちます。この碁石状の小塊粒で極小囲碁ができます。
ハナビラタケなど
散策場所を移動し、苗圃公園に行きました。しばらく歩くと倒木付近に黒いキノコが見えてきました。おそらくオニイグチかオニイグチモドキだと思うのですが。文献によればオニイグチモドキは、かさ表面にややかたい角状~とげ状の鱗片で覆われるとあります。これに近いと思いますが、同定の難しいキノコなので今回もはっきりわかりません。青みを帯びているのも今回が初めてです。いずれにしろ胞子の顕微鏡レベルでの同定が最良と思います。
近くにはハナビラタケの幼菌も確認できました。そしてもう少しあたりを見回すと、直径20cmほどのハナビラタケがありました。一週間ほど前に見かけたものが大きくなっていました。この時期(7月)から9月頃まで長い期間で観察できるようです。
サナギタケなど
その数日後、旭展望台の散策路を歩いていると、極小の白い球状の何かを見かけました。最初は昆虫の繭玉のように見えましたが、よく見ると違うようです。カメラ越しに見るとバフンウニのような、あるいはコンペイトウの角が無数に突き出たような印象です。帰宅後、図鑑、ネットで検索しましたが、一番近いのがパイプタケというキノコでした。しかしどうも違和感があります。再訪し観察を続けます。この日、サナギタケも見つけました。これもとても小さいキノコで、帰宅後画像を拡大すると、頭部に粒々がありました。図鑑で調べてサナギタケと同定しました。いずれも小さいキノコで、見落としがちなキノコです。気になるものがあり目を止めますが、まあいいやとか、また来た時に、などと考えると二度とお目にかかれないのが常です。少しでも気になったらこまめに観察するのがよいでしょう。山歩きは、自分の知識を広げるため、それ以上に、知の海を泳ぐような、広大な果てのない旅をするような、人生の晩年に勝ち得た貴重な時間ととらえています。
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